2014年10月10日金曜日

幸せさがし-78



 着付で難しい個所は帯の巻き付け方、おはし折りの始末、裾合わせです。
掲載してある写真は京都に散策に行くのに、私が着せてあげた妻の着物姿です。
帯はお太鼓の形づけが一番難しいと思っておられる人が多いのですが、形作りはお稽古すれば直ぐに出来るようになります。形づけよりも難しいのは巻き付ける位置と巻き付け方です。帯は写真を見て頂ければわかるように、脇にいくほど高くなるように見える、脇上がりに巻き付けないとキリットした粋さがでません。これはお太鼓の形づくりよりも難しいのです。
おはし折りは身体の中心部分にあり良く目立ちますので、帯の下線に平行に身体から浮かないように始末出来るようにすることが肝要で、これも難しい個所です。
そして着物姿を美しく見せるには着物を身体全体に添わせた着装をする。前から見れば上から下に裾すぼまりのシルエットにすること。そして横から見れば、バストトップの位置が一番高くて、裾に行くほど内側に入るシルエットを作ることです。
そのためには裾合わせをするときは、両脇の着丈を左右対象の長さにして、立褄を下ではねないで垂直に近いラインが出るように巻き付けることです。
素晴らしい着物姿であるか否かは、人が前から見た姿で素敵だと感じることであって、後ろの帯結びは関係ありません。素敵であるか否かは全体のシルエットづくりを述べて様に作り上げる事と、後は立ち姿、歩きかた、所作などの本人自身の雰囲気で決まるものです。
そこには自身を美しく見せるための心構えと、そして着付の技能だけが関係していて、小物や道具などは全く関係がないのです。
美しく着るには腕を磨く以外に術はないのです。この理屈は簡単なようで理解が難しいのです。経験がないと頭だけでは理解できないところですから、簡単だとか楽だとかの話に乗せられてしまうのですね。
人は自分では賢いと自負していますが、経験をしなければ分らないことが山ほどありますね。
人は死ぬまで勉強といいますが、ほんとうにそう思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿