2014年10月13日月曜日

幸せさがし-81

学院を開校した時は、時代衣裳専門学院として開校しましたので、大手の学院の先生方が120人くらい来てくれました。
一年のカリキュラムを組んでいましたので、一年経った段階で残ったのは3人だけです。
それからは学院維持の為にアルバイトをして大変な時期が何年か続きました。
そんな時に、教室が空いていますので、貸そうということになり募集をしました。場所は梅田の表通りに面したテナントでしたので、直ぐに習字の先生が借りたいとお見えになりました。
話が成立して、「先生看板はどうされますか」とお聞きしました。そうすると、私はまだ三十歳代の若輩者でしたから、私を諭すように「生徒募集と看板を掲げますと。お願いして来てもらうことになる。お願いして来てもらって、取り組み方が悪くても注意することは出来ないでしょう。ですから習字は募集の看板は掲げないのです」と言われました。
それを聞いてあきれてしまいました。先生と呼ばれる職業の人は沢山おられますが、ボランティアで働いているわけではありません。前記しましたがお稽古事は全てサービス業です。家元制度で歴史があるお稽古事もサービス業なのです。歳が明ければ税申告をしなければいけないのです。
皆さんお金を頂いて成り立っています。
例えば、ボランティア活動であれば、注意をうければ不快になることは分っていますので、少々出来が悪くても「いいですよ。グッドです」と言っておけばそれで済みます。責任なんか感じなくていいのです。ところが大切なお金と時間を費やして来てくれている生徒ですから、何としてでも出来るようにしてあげる責任と使命があります。だから強く注意すれば辞めてしまうかもしれない。辞めれば経営的にマイナスになるという考えをしないで、逆に辞めても構わないと腹を括り注意しなければいけないのです。

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