2012年11月11日日曜日

エッセイ「人生探訪」楽しみに付いての最終編

 
 お稽古に来る方々の根本目的は楽しみの増幅のためです。楽しみは生きていく上での究極のテーマです。
大きく人生を充実させたいと思えば永続した楽しみを持たなければ実現しません。趣味も自分の技能や知識が承認されるようになれば、それが本業と変化するという可能性を秘めています。本業となれば自分が好きで初めたものですから、それが永続性のある喜楽となります。
 仕事が面白くないとぼやいていても何の解決もしません。面白くないからと遊びや飲み食いで癒すことばかりの生活ではお金も貯まりません。
仏教には「五円知」(ごえんち)という言葉があります。「吾れ唯だ足るを知る」という教えです。今働けている現状は自分の力に相応した立場であることを知って、働けていることに感謝をする心を養うことです。これは大変難しいですが、難しいけれどもそれができれば簡単に環境は変えれます。それをしなければ一生嫌な気持ちを引きずることになります。
我慢する気持ちを引きずっていれば、家庭でも奥さんに優しく接することができないでしょう。そうすれば愛も壊れていくのは速くて、家に帰っても面白くないということになります。
「ありがたい」と思える気持ちが持てれば心にゆとりができます。そのゆとりを無駄に費やさないで自分の頑張れる何かに向けて勉強すればいいのです。
「そんなこと出来るか。そういうのは現実論ではない」という人は、残念ですが一生引きずっていかなければ仕方がないでしょう。
 そういう風に考えれば心の勉強は大切ですね。だから新興宗教は多くの人を集めているのですね。

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