2012年12月2日日曜日

エッセイ「人生探訪」仕事編No6


 会社を辞めて専門学校に行こうと思いましたがお金がありません。
働かなくても家で食べさせてもらえるというような経済状況の家ではありませんので、とりあえずはアルバイトをしなければということになりました。
阪神百貨店の屋上に子供向きの遊戯機や乗り物が設置してある遊び場があります。
そこでアルバイトをすることにしました。
そこには小さな事務所があって仕事が終わってからも使っていいと社長が言ってくださったので仕事が終わってから少し勉強などをしていましたが、何になりたいという具体的な目標のない勉強はそんなに熱がはいりません。自分の気持ちを紛らわせるパホーマンスにしかすぎなかったのです。
そうこうしているうちに歯痛に襲われました。我慢のできる痛さではありません。
あまりの痛さに唸っていると社長が親切に八階にある歯医者に連れて言ってくれました。
あんなに苦しんでいた歯痛も麻酔をして治療をしてもらいますと嘘のように痛みがとれました。
社長には親切にしていただきましたが、同じようなことがあれば困るので保険がある何処かに席を置いておかなければいけないなと考え再就職の場をさがしました。
馬鹿ですね。何かしたいことがあれば会社に席を置いておいて、そして準備をすればいいのに、若い時は自分の気持ちの制御ができないで、好き嫌いだけで性急に判断を下してしまうのですね。

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