2013年5月23日木曜日

小袖と現在の着物の違い(身丈)


小袖は当初は内着であったものから、表着としいて用いられるようになったものですから、小袖が衣服の中心となった桃山時代から元禄期ぐらいまでは対丈でした。
髪型は垂れ髪ですから、着装をするときは衣紋(えもん=首の後ろの部分を空かして着装するすること)を抜かないで男性と同じように着装し、帯も写真のロープ状の帯は名護屋帯(九州の名護屋で作られていたものですから)を腰の部分で締めて着装していました。
徳川政権が安定期に入る元禄時代になりますと、屋内で裾を引いて着装するよになります。寛延年間(1748年~)には裾引きの丈がさらに長くなったと文献にあります。
裾を引くようになったということは、反物の長さが長くなったということです。この現象は一般庶民の小袖にも波及します。反物の長さが長くなると裾が擦り切れた時にも仕立て直しができますので、一般の人たちも小袖を長く仕立てるようになります。
長くなった分は必然的に長い分をはし折って着装するか、または下図の立ち姿の女性は帯の下で抱え帯をしています。その抱え帯で長い分をはし折って外出をうるようになります。

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