2013年5月19日日曜日

小袖(こそで)


  清長の浮世絵

 現在の着物を昔は小袖と呼称していました。
小袖という詞は平安時代の中期にはあったということです。
平安時代の中期には衣冠束帯、唐衣裳という日本固有の服装が出現して来ます。男女共に表衣(うわぎ)は大袖の衣ですので、肌着として小さいお袖の服を重ねて着用していました。その肌着が大袖に対して小さいお袖でしたので小袖と呼称されるようになりました。
当初上流社会では肌着として着用されていましたが、時代の推移と共に衣服の簡略化が進み小袖が表に姿を現すようになってきます。表に現れるようになりますと、洋服のTシャツと同じで、当初は白であったものが、色や柄が付けられるようになったのと同じで、小袖にも色や柄がつけられるようになります。そして安土桃山時代になりますと、当初は内着であったものから、普段着は貴賤を問わず小袖を着用して過ごすようになります。小袖中心の時代にとなるわけです。



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